呼吸器内科のご案内
特長
当科では、肺がん、非結核性抗酸菌症、気管支喘息、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、肺炎など、さまざまな呼吸器疾患に対応しています。
<入院診療>
一般呼吸器病床を33床設けており、肺がんの化学療法や肺炎などの良性疾患の治療を行っています。なお、当院には結核病床は設置しておらず、排菌のある肺結核患者さんの受け入れは行っておりませんのでご了承ください。
<外来診療>
初診外来:平日午前中に毎日実施しています。受診の際は事前予約と、診療情報提供書(紹介状)が必要です。
再診外来:平日午前中の毎日および木曜日の午後に行っております。すべて予約制となっております(救急対応は除く)。
主な対象疾患
肺がん、気管支喘息、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、間質性肺炎、肺炎、気管支炎、胸膜炎、膿胸、非結核性抗酸菌症、気管支拡張症、サルコイドーシス など、幅広い呼吸器疾患に対応しています。
【ご案内】
・睡眠時無呼吸症候群については、主に耳鼻咽喉科で診療を行っています。
・当院では結核病床を閉鎖しているため、排菌のある肺結核患者さんの受け入れは行っておりません。
学会認定施設
日本内科学会:認定教育病院
日本呼吸器学会:認定施設
主な治療・検査
治療について
肺がん
当院は地域がん診療連携拠点病院として、がん患者さんが質の高い医療を受けられるよう、さまざまな職種がチーム一丸となって治療にあたっています。
診断と治療の流れ
<診断>
気管支鏡検査、超音波ガイド下生検、CTガイド下生検などを用いて、速やかに診断を確定します。
肺がんの広がりを調べ、進行病期(ステージ)を決定します。
<治療>
外科治療 |
手術が適応となる場合、速やかに当院の呼吸器外科へご紹介いたします。 |
内科治療 |
一般的な抗がん剤だけでなく、分子標的薬や免疫チェックポイント阻害薬も積極的に使用しています。 |
放射線治療 |
放射線科と連携し、小型肺がんへの集光照射や局所進行肺がんへの抗がん剤+放射線療法の併用も行っています。 |
非結核性抗酸菌症
近年増加している非結核性抗酸菌症に対しても積極的に治療を行っています。
治療内容:内服薬を長期間服用する必要があり、完治が難しい病気です。
追加療法:菌が残る場合には、点滴や吸入療法を行います。
※吸入療法は新しく開発された治療法で、最初は入院で開始します。
気管支喘息・慢性閉塞性肺疾患(COPD)
気管支喘息やCOPDに対しては、さまざまな気管支拡張薬やステロイド吸入薬、配合剤を使用しています。
難治性喘息に対しては、複数の生物学的製剤も使用可能です。当科では、患者さんの病態に併せた最適な薬剤を選択し提供させて頂きます。これらの良性疾患では病状が安定した後に、紹介元の医療機関への逆紹介も積極的に行っています。
間質性肺炎
間質性肺炎には、病状の進行を抑える抗線維化薬を積極的に導入しています。
検査について
気管支鏡検査
毎週火曜日または金曜日の午後に実施しています。
内視鏡に超音波を併用するシステム(EBUS)を用い、検査を行います。
・EBUS-GS(ガイドシース法):末梢の肺病変に対して実施
・EBUS-TBNA(経気管支針生検):縦隔リンパ節や縦隔病変に対して実施
さらに、病変の状態に応じて、以下の検査も行います。
・気管支擦過・洗浄
・気管支肺胞洗浄
・経気管支肺生検(TBLB)
胸部超音波ガイド下穿刺
毎週月曜日または金曜日の午後に実施しています。
胸膜に接する肺がん、胸水、縦隔腫瘍などを対象に、超音波ガイド下で体表から針穿刺を行います。
モニターで超音波画像を確認しながら穿刺するため、安全性と精度が高く、1㎝程度の病変からも採取が可能です。
・診断率:85~86%
・合併症の頻度:1~2%
CTガイド下生検
気管支鏡検査で診断がつかなかった肺病変や縦隔腫瘍が対象です。
放射線科医に依頼して実施しています。
呼気一酸化窒素(NO)濃度測定
呼気NO測定は、気管支喘息の診断や治療経過の観察、長引く咳の鑑別に重要な役割を果たしています。
症状別病気解説
こちらでは、社会福祉法人 恩賜財団 済生会のホームページに掲載されている「症状別病気解説」の記事を紹介しています(外部サイトが開きます)。
せきや痰が長引く場合は要注意! 国内で急増中の「肺MAC症」とは?