分娩のご案内

特長

当院では、分娩時になるべく医療介入のない“自然分娩”を目標としております。
また、お母さんと赤ちゃんにとって母乳は素晴らしいものであると考え、“母乳栄養”を推進しています。

なお、当院では初期人工中絶と人工授精は行っておりません。

正常分娩からハイリスク分娩まで

正常の分娩からハイリスク分娩まで、皆さんに安心して出産していただける体制を整えています。
総合病院で出産を迎える魅力は、なんといっても“安心感”だと思います。妊娠期から分娩、出産後の充実したサポートでママになる皆さんを支えます。

アドバンス助産師

助産師17名が「アドバンス助産師」に認定されています。

アドバンス助産師とは、日本看護協会が開発したCLoCMiP(Clinical Ladder of Competencies for Midwifery Practive)を活用して助産実践能力を評価し、日本助産評価機構が「助産実践能力が一定の水準に達しており、自立して助産ケアが提供できる助産師」と認証した助産師のことをいいます。

当院ではこのアドバンス助産師を中心に、当院で出産される妊産褥婦さんへ、専門的で質の高い助産ケアを提供し、安全・安心な妊娠・出産・育児をサポートいたします。

新生児集中治療室(NICU)

産科医師と小児科医師の連携を密にし、専門的な支援を受けられる環境が整っています。
新生児集中治療室(NICU)も完備していますので、リスクを伴う出産が予想される場合も、安心してお産にのぞんでいただけます。

当院で分娩を希望される皆さまへ

当院では、安心して安全に分娩していただくための体制を整えておりますが、産科病床数、産科スタッフ人数などを考慮いたしますと、どうしても分娩件数に限りがございます。
そこで、毎月一定の分娩件数(出産予定日)に予約が達してしまった場合は、まことに申し訳ありませんが、当院での分娩をお断りさせていただいております。

何卒、ご理解とご協力の程、お願い申し上げます。

里帰り分娩をご希望される方へ

分娩予約は、受診の際にお取りすることができますので、一度当院を受診して下さい。
予約ができれば、お近くの産科施設で妊婦健診をお受け下さい。
34週頃からは、当院での妊婦健診をお受け下さい。

分娩予約について

分娩予約は初回受診の際にお取りすることができます。
※初診受診については「初診の方」もご参照ください。

当院での分娩をご希望の方は、お早めのご予約をお願いいたします。

分娩予約状況(2025年7月2日 現在)
  2025年
7月 8月 9月 10月 11月 12月
ご予約状況
○:ご予約可能です △:残りわずかです ×:ご予約を締め切りました

マタニティサポート

お母さんとお父さんになる前に不安なことや心配に思うことってたくさんありますよね。
妊産婦相談、母親学級、両親学級でなんでもご相談ください。

マタニティハンドブック

「新しい家族を迎えるために」

皆さんが初めて妊婦健診をお受けになる日、全員にお渡ししています。より良いお産に向けてスタッフが作成したオリジナルです。
このハンドブックは、皆さんの産む力と、赤ちゃんの生まれる力が最大限に発揮できるような内容満載です。
書き込みができるので、便利にお使いいただけます。

妊産婦相談

助産師が妊産婦相談を行っています。
プライバシーを考慮し、個室にてお一人ずつ対応をさせていただきます。

お産に関すること、不安に思うこと、妊娠中から退院まで、皆さまのサポートをいたします。心配事など、どんなことでもお気軽にご相談ください。

助産外来

助産外来はアドバンス助産師のみで妊婦健診を行いますので、妊婦さんとゆっくりとお話をさせていただき、お一人お一人の出産への想いや不安などのご相談もお伺いいたします。
もちろん、リスクを抱えた妊婦さんや異常が発見された場合には、医師との連携が速やかに行われますので安心です。

妊娠・出産のこと、育児のこと、なんでもお気軽にご相談ください。
皆さんが前向きに出産・育児の準備ができるようサポートいたします。

母親学級

皆さまに正しい知識を得ていただき、丈夫なお子様を出産していただくために母親学級を開催しています。
本学級は、初めて出産予定の方や出産経験のある方、里帰り出産の方など、当院におかかりの妊婦さんはどなたでも参加していただけます。

※グループワークを行いますので、受講の際は必ずマスクの着用をお願い致します。

済生会川口総合病院マタニティ 公式Instagram」で“母親学級”を配信しています。

両親学級

立会い分娩を希望されている25週以降のご夫婦を対象に実施しています。
毎回10組の予約制となります。産婦人科受付にてお申し込みください。

母乳育児

母乳育児の良いスタートができるように

母親学級では、母乳分泌のメカニズムや授乳方法(人形を使っての体験)、育児のコツについて学びます。また、入院中には医学的適応がない限り、不必要な人工乳は使いません。
当院で出産された方の実態調査(2014年実施)では、生後6ヵ月時で9割の方が母乳栄養であり、76%が完全母乳でした(全国調査では55.8%)。そのうち26%の方は、1歳6か月以降も母乳を続けていました。
母乳育児も母児それぞれで、さまざまな個性があります。科学的根拠に基づきながら、一律ではない母児の個性に合わせ、少しでも良いスタートになるように支援しています。

国際認定ラクテーション・コンサルタント(IBCLC)

国際認定ラクテーション・コンサルタント(以下IBCLC)をご存知ですか?

なんだか難しい名前ですね。
IBCLCは、母乳育児がうまくいくための支援に必要な、一定水準以上の技術・知識・心構えを持つヘルスケア提供者です。当院では7名の助産師がIBCLCを取得し、母乳育児を推進しています。

母乳は赤ちゃんにとって、「消化・吸収がよい」「免疫力が強くなる」など、さまざまなメリットがあります。また、お母さんにも「出産後の子宮の回復を助ける」「ホルモンの作用でストレスが和らぐ」などのメリットがあります。そして、何よりも大切なスキンシップタイムにもなります。
ですが、母乳育児は母児それぞれです。うまく授乳できなくて悩まれるお母さんもいらっしゃいます。私たちIBCLCは、母親学級から関わり、産前・産後を通して、お母さんが自分でできる対処法(セルフ・ケア)を促すとともに、ご自身で意志決定ができるようにサポートしています。

キラリ!IBCLCのご紹介

赤ちゃんを母乳で育てたい!でも大丈夫かな…なんとなく心配。
大丈夫です!私たちが母乳育児を支えます!

母乳は赤ちゃんにとって「最高のもの」です。
そして、母乳を飲ませることは自然の理にかなった健康なことです。
それを知っていても、母乳で育てることを難しく感じたり、自信をもてなかったりするお母さんがいらっしゃいます。その要因のひとつは、初めて経験する事への不安に加え、科学的に適切とはいえない情報がいろいろ入ってくることにあります。
私たちは、お母さんが出産後に経験するいろいろな出来事に対して心の準備ができるよう、妊娠中から適切な情報を提供しています。
母乳育児について、今思っていることをいつでもお聞かせください!
科学的根拠に基づいたサポートとともに、皆さんが考える母乳育児のお手伝いをさせて頂きたいと思っています。

母乳育児支援外来

毎週火曜日 15:30〜16:30[完全予約制]

ご出産後のサポートです。
母乳育児を希望されているお母さん方を支援するための外来です。
詳しくは、ご入院中に助産師にお尋ねください。

対象 ・当院でご出産された、1ヶ月健診前の方
・赤ちゃんの体重増加が心配な方
・母乳育児に心配のある方
上記すべてに当てはまる方が対象です。
料金 2,200 円(税込)

その他のサポート

2週間健診

2週間健診では、赤ちゃんの体重測定・小児科医師の診察、また、お母さんへの育児相談・母乳相談などの行っています。

心理相談室

妊娠・出産は体だけでなく、心も変化します。当院には、妊産婦さんとそのご家族の心のサポートのために、心理相談室があります。

<メッセージ>
心理相談室では、妊娠に伴う不安感や、出産後のしんどさ、辛さ、子育てに対する戸惑いなど、妊娠期、周産期の心の問題を共に考え、常に妊婦さん、産婦さんをその方の目線で応援しています。
妊娠、出産は、ご本人の心身はもちろん、ご家族の関係性に変化をもたらします。それらを乗り越え、赤ちゃんを囲む幸せな生活を実現できるようお手伝いします。

産科入院のご案内

「出産って、何日くらい入院するの?」
「産科病棟ってどんな感じなの?」
「入院中の食事やベビー服はどんな感じなの?」
新しい命の誕生をサポートするための入院環境などについてご案内いたします。

入院スケジュール(正常分娩の場合)

入院期間:出産前日〜出産後5日までの計7日間

  出産当日 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目
お母さん 出産後は、4時間程度で歩行可能です。 必要な場合には医師の診察があります。
シャワー浴ができます。   血液検査   退院診察
退院指導と沐浴指導を行います。
赤ちゃん   黄疸チェックは毎日あります。
聴覚検査と先天代謝異常検査を行います。

※帝王切開の場合、手術後7日間の入院になります。
※1日目から授乳を始め、2日目から母児同室となります。

入院時に必要な物

当院では、「ほぼ手ぶらでお産」サービスを行っています。

陣痛が始まって入院するとき、たくさんの荷物を持って来るのは大変ですね。
そこで、パジャマや入院中に使うアメニティグッズを、用意いたしました。
詳細は、外来の助産師におたずねください。

病院で用意してあるもの

  • パジャマ
  • スキンケアセット(洗顔料・化粧水・乳液・クレンジング)
  • レディスセット(綿棒・コットン)
  • シャンプー・コンディショナー・ボディソープ
  • タオル類(バスタオル・フェイスタオル・ボディタオル)
  • ヘアブラシ
  • 歯ブラシセット
  • お箸・スプーン・フォーク
  • ベビードレス・肌着

これらが入っている不織布バックが付きます。
※ワコールインテリア製品

ご本人で用意するもの

  • 母子健康手帳
  • インナーウェア(肌着・授乳用ブラ・ショーツ)
  • かかとのある靴
  • その他(ご自分で用意しておきたいもの)

ご面会について

面会時間 14:00〜19:00(1時間程度)

※15歳以下のお子さんのご面会はご遠慮いただいております。
※食べもの(手作り)の持ち込みはご遠慮ください。

面会についてはこちらもご覧ください。

新生児集中治療室・新生児回復室

小児科病棟には、新生児集中治療室(NICU:6床)・新生児回復室(GCU:6床)がございます。
産科医師と小児科医師の連携を密にし、低体重児や重症児などハイリスク児の分娩出産が安全にできます。

病棟のご案内

入院中のお食事

出産後の“お祝い膳”

ご出産を終えたお母さんへのお祝い、そして赤ちゃんの健やかな成長をお祈りして「お祝い膳」をご提供しております(月:和食、水:ローストビーフ、金:ビーフシチュー / すべて夕食)。
産後の体力回復を目的として、当院の管理栄養士が栄養バランスを考え、院内調理をしています。

当院での出産記念に

当院で出産された皆さまへ、記念として「オリジナルキャラクターが刺繍されたフワフワおくるみ」と「オリジナルタンブラー」をプレゼントしています。
タンブラーはご入院中のドリンクコーナーでもご使用いただけます。

オリジナルタンブラー

費用について

妊婦健診にかかわる料金

項目 料金
妊婦健診基本料 2,900 円
妊婦健診加算 3,000 円
妊婦初診料 4,550 円
妊婦再診料 1,050 円

母子手帳交付後は、公費助成金額を差し引いた金額となります。
※妊婦健診加算は、助成券をお持ちの方も窓口負担が発生します。

分娩にかかわる料金

分娩に関する料金については、妊婦さんや赤ちゃんの状況により検査等が追加されることがありますので、あくまでも目安となります。また、市町村などの助成金額も異なります。あらかじめご了承ください。

※原則的に自費診療で健康保険が適用されません。
※差額室料は含んでおりません。

項目 料金
基本料金 550,000 円
新生児聴力検査実施者 8,000 円
産科医療補償制度 12,000 円
オプショナルスクリーニング 12,000 円

オプショナルスクリーニング検査

オプショナルスクリーニングとは

現在、日本で生まれる赤ちゃんは、治療しないと命に係わる障がいが出る可能性のある先天性の病気(約20疾患)について新生児マス・スクリーニング検査を、各自治体の公的事業として原則全員が無料で受けています。 しかし他にも、早く疾患の可能性を知ることで症状を予防したり、重い障がいを防ぐことができる病気があります。オプショナルスクリーニング(拡大新生児スクリーニング)は、新生児マス・スクリーニングの対象となっていない9つ(女児は7つ)の疾患について、その可能性があるかどうかを調べる検査です。

対象 当院で出生した赤ちゃん
対象疾患 ムコ多糖症Ⅰ型、ムコ多糖症Ⅱ型(ハンター症候群)、ムコ多糖症ⅣA型(モルキオA症候群)、ムコ多糖症Ⅵ型(マルトラミー症候群)、ファブリー病、ポンぺ病、重症複合免疫不全症、副腎白質ジストロフィー、脊髄性筋萎縮症
※ファブリー病と副腎白質ジストロフィーは男児のみが検査の対象です。
検査方法 新生児マス・スクリーニング検査を受けるときに、同時に血液を採取します。
費用 12,000 円
検査結果 原則、1か月健診時に結果を小児科医より説明します。
※陽性の結果が出た場合、より詳しい検査が必要となります。結果の説明やその後の対応については、当院小児科から専門機関にご紹介します。

<お問い合わせ>
当院では後期の妊婦保健相談と入院時に全員に説明いたします。詳細はスタッフまでご確認ください。
検査や対象疾患の詳細は、検査実施機関のホームページ「CReARID / クレアリッド」でも閲覧できます(外部サイトが開きます)。

RSウイルス母子免疫ワクチン(アブリスボ®筋注)の接種

RSウイルスとは

RSウイルスとは呼吸器の感染症の原因となるウイルスの1つで、生後1歳までの50%以上が、2歳までにほぼ100%が初感染します。アブリスボ®は、妊婦さんが接種することにより母体のRSウイルスに対する中和抗体価を高め、その抗体が胎盤を通して胎児に移行することで、新生児から乳児におけるRSウイルスを原因とする下気道疾患を予防する母子免疫ワクチンです。妊娠24週から妊娠36週の妊婦さんに1回筋肉注射をします(妊娠28週以降の接種が、より有効性が高い傾向が認められています)。

対象 妊娠28週以降、当院で妊婦健診を受けている方
※接種後14日以内に出生した児については、抗体の移行が十分でない可能性があります。
費用 33,000 円
※保険適応外のため自費での接種となります。
接種について 予約制となります。
ご希望される方は、妊婦健診時、または産婦人科外来受付でご相談ください。

お母さんと赤ちゃんが安心してお家で過ごせるように…

当院では、
・授乳指導などをしっかり受けて自信をつけて帰りたい!
・ご家族のお迎えの都合で、退院日を延長したい!
そんなお母さんたちのために、入院の延長ができます。
ご希望の方、興味のある方は産婦人科スタッフまでお声がけください。

料金 お母さん、赤ちゃんあわせて 25,000 円 / 日

室料差額

個室をご利用される場合 13,000 円 / 日
4人部屋をご利用される場合 室料の差額はありません

出産育児一時金の医療機関等への直接支払制度について

出産育児一時金制度の医療機関等への直接支払制度とは、健保組合が直接、出産した医療機関に対して出産育児一時金を支払う制度です。これにより、退院時に窓口でお支払いいただく費用は出産育児一時金を上回った金額のみとなり、あらかじめ多額の出産費用を用意しなくて済みます。

当院ではこの「出産育児一時金の医療機関等への直接支払制度」をご利用いただくことができます。ご不明な点は産婦人科外来へお尋ねください。
制度については、下記の厚生労働省ホームページ(外部サイトが開きます)もご覧ください。

産科医療補償制度について

制度に加入している分娩機関で生まれた赤ちゃんが、分娩に関連して重度脳性まひとなり所定の要件を満たした場合に、赤ちゃんとご家族の経済的負担を補償するとともに、原因分析を行い同じような事例の再発防止に役立つ情報を提供する制度です。

当院は産科医療補償制度の加入分娩機関です。「産科医療補償制度」のご案内は、分娩予約の際に産婦人科外来で行っています。詳しくは産婦人科外来へお尋ねください。
制度については、下記の日本医療機能評価機構ホームページ(外部サイトが開きます)もご覧ください。

出産後のサポートにかかわる料金

項目 料金
母乳育児支援外来 2,200円
2週間健診 3,000円

よくある質問

陣痛室に家族は入れますか?

はい、24時間付き添うことができます。ご家族と一緒に。お産前の貴重なお時間をお過ごしください。また、ご家族の休憩には家族控え室をご利用ください。

お産の時に主人が立ち会うことができますか?

ご主人の立会いはできます。両親学級に参加されていないご主人でも立ち会うことができます。

会陰切開はしますか?

当院では医師と助産師で必要と判断した場合にしています。もちろん、お産前に会陰切開のご希望の有無を確認させていただきます。

カンガルーケアはできますか?

出産の直後に行っています。ご主人、ご家族と一緒に、新しい生命の誕生をお祝いしてください。

お問い合わせ

出産や産科病棟などに関しましては、下記までお問い合わせください。

連絡先 産婦人科外来
平日 14:00~16:00
TEL:0570-08-1551
E-Mailはこちら