済生会総裁・秋篠宮皇嗣殿下は、10月6日に埼玉県川口市の済生会川口看護専門学校および済生会川口乳児院をご訪問になり、看護師を目指す学生への教育の様子や、家庭での養育が困難な乳児を支える養育・医療的ケアの取り組みをご視察になりました。
殿下は、午前10時頃に川口看護専門学校にご到着になり、炭谷茂理事長、小池要子埼玉県済生会支部長、佐藤雅彦川口総合病院病院長・川口看護専門学校校長、八木橋克美川口乳児院施設長、中島由希江川口看護専門学校副学校長らのお出迎えをお受けになりました。

【済生会川口看護専門学校でのご視察】

はじめに、3階講堂にて、佐藤雅彦学校長(川口総合病院病院長兼務)、八木橋克美施設長、中島由希江副学校長から看護学校及び乳児院の概要についてご説明をお受けになりました。

済生会川口看護専門学校は昭和44年の開校以来、半世紀以上にわたり地域医療を支える看護師を育成し、多くの卒業生を医療・福祉の現場へ送り出してきました。令和7年には川口総合病院に隣接する新校舎が完成し、学生たちはより充実した環境で学べるようになりました。
教育おいては、済生会の基本理念である「施薬救療」の精神に基づき、豊かな感性を養い、生命の尊厳・人間愛を大切にできる看護師の育成を目指しています。また、多様な価値観を尊重し、国際的感覚を備え、看護師としての使命感と誇りを持って人々の健康と福祉の向上に貢献できる人材を育成することを教育理念としており、学生は看護の専門知識・技術に加え、豊かな人間性と倫理観を身につけています。卒業生の多くは川口総合病院で活躍しており、卒業後も後輩を支える環境が根付いています。

ご説明の後、殿下は新しくなった校舎内をご視察になりました。
成人老年実習室では、2年生の「生命の危機的状態にある患者のシミュレーション演習」をご覧になり、グループに分かれて演習を行う学生たちへお声掛けをされました。続いて1年生の「看護過程グループワーク」をご視察になり、学生たちと質問や意見を交わされました。

総裁 秋篠宮皇嗣殿下が済生会川口看護専門学校・済生会川口乳児院をご訪問
看護学生へのお声掛けのご様子
総裁 秋篠宮皇嗣殿下が済生会川口看護専門学校・済生会川口乳児院をご訪問
看護実習を体験されるご様子

【済生会川口乳児院でのご視察】

続いて殿下は、済生会川口乳児院にご到着になりました。
済生会川口乳児院は、昭和54年に埼玉県からの要請を受けて川口総合病院の隣接地に開設され、昨年7月に新築・移転しました。埼玉県内8カ所の乳児院のうち、県南地域にあるのは川口乳児院のみであり、緊急入所の要請も多く、定員30名を超えて受け入れることもあるなど、令和4年以降はフル稼働の状況です。特に、埼玉県内で唯一、日常的に常時医療的ケアが必要な子どもや新生児を積極的に受け入れている施設でもあります。
乳児院は児童福祉法に基づき、虐待や家族の疾病、経済的困難など、保護者の養育を受けられない乳児を養育する施設であり、児童相談所の一時保護機能も担っています。
生まれてすぐに保護された子や、家庭での養育が難しい状況にある子どもたちが暮らしており、背景はさまざまですが、共通しているのは「いのちが守られ、安心して過ごせる場所」を必要としていることです。

殿下は、プレイルームにてリハビリ遊具などについてご説明をお受けになるとともに、保育士へお声掛けをされました。ご移動の途中には施設内の壁一面に掲げられた絵画についてのご説明もお受けになりました。また、医療ケアクラスでは医療的ケアを必要とする乳児についてのご説明を、乳児クラスでは乳児の生活の様子についてのご説明をお受けになるとともに、保育士へお声掛けをされました。

総裁 秋篠宮皇嗣殿下が済生会川口看護専門学校・済生会川口乳児院をご訪問
保育士及び乳児へのお声掛けのご様子

川口乳児院では、病院併設という特性を生かし、病児・障害児など医療的ケアの必要な乳児に対して、医師・看護師・保育士・心理職員・家庭支援専門相談員・里親支援専門相談員など多職種が連携したチーム体制で養育を行っています。新施設では、小規模グループケアを導入し、各クラスに家庭のようなキッチン・風呂・トイレ等の設備を整えるなど、子どもたちが「安心できるおうち」と感じられる環境づくりに力を入れています。

以上