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大腸CTドック

大腸がんは日本人が患うがんの第1位です。


13人に一人

大腸がんは早期に発見して治療すれば、ほぼ治る病気と言われています。
しかし、早期の大腸がんには自覚症状があまりありません。
だからこそ、検診が大切です。

大腸CTドック

大腸CT検査は内視鏡を用いることなく、CTで撮影した大腸の「形状」及び「内腔(内部の状況)」をコンピュータ処理して仮想注腸像、仮想大腸内視鏡像を作成し、大腸病変を発見する新しい検査法です。
大腸を正確に描写するために、腸管洗浄剤と造影剤を飲用後(前処置)、肛門にチューブを挿入し、大腸内に炭酸ガスを注入して検査を行います。
適切な診断を行うことで、病気の早期発見や必要な治療につながります。検査精度として6mm以上の隆起型腫瘍はほぼ100%検出可能ですが、前処置に大きく左右されます。また、平坦型の腫瘍や5mm以下の小さなポリープの検出能は内視鏡と比べ劣ります。

大腸CTドック

大腸CTドックの長所と短所

【 長 所 】

  • 大腸内視鏡検査と比べて
    1. 腸管洗浄剤の量が半分以下である
    2. 検査時間が短い(15~20分程度 ※前処置時間を除く)
    3. 苦痛が少ない
  • 大腸の屈曲部やひだの裏側など、大腸内視鏡検査で死角となる場所も観察できる
  • 腸の形と他臓器との位置関係が把握できる

【 短 所 】

  • 5㎜以下の小さいポリープや平坦な病変は見つけにくい
  • 病変の色や硬さの情報が得られない
  • 組織の採取が出来ない
  • 少量の医療被曝を伴う

大腸CTドックを受けていただきたい方

□ 大腸がんのリスク要因が多い方
□ 50歳以上で、まだ一度も大腸の精密検査を受けたことのない方
□ なるべく楽に大腸の検査を受けたい方(大腸内視鏡検査との比較になります)
□ 過去に大腸内視鏡検査を受け、つらい経験をされた方
□ 過去に複数回のお腹の手術(虫垂炎、胆石、帝王切開など)を受けている方


大腸がんの主なリスク要因

コース料金

料金(税込)
大腸CTドック 31,900円

(2024年10月)

ご予約から検査までの流れ

ご予約後
● 事前に書類を送付いたします。
検査1~2週間前
● 事前説明のためにご来院いただきます。
※持病のある方はこの日までに検査を受けてよいか、薬剤の休薬が必要かについてご確認ください。
● 検査、検査食・下剤などについてご説明します。
● 検査食、下剤、水(ペットボトル500㎖ 2本)などをお持ち帰りいただきます。
検査2~3日前
● 検査2~3日前から食事調整をお願いします。
● 検査2日前の就寝前に下剤(ラキソベロン錠)を服用していただきます。
検査前日
● 朝・昼・夕3食とも指定された検査食となります。
 会食などの予定がない日をおすすめします。
● 夕食後に造影剤(コロンフォート)、就寝前に下剤(ラキソベロン錠)を服用していただきます。
検査当日
● 問診で前日までの状況、当日の体調などを確認します。
● 控え室で腸管洗浄剤を飲用します。
 控え室は個室でWi-Fiが利用可能です。
 タブレットやノートパソコンなどをお持ち込みいただけます。
● 13時~14時ごろ、本館CT検査室にて検査を行います。

検査の流れ

① 炭酸ガスによる大腸の拡張
おしりから細いチューブを挿入します。
大腸CT専用の炭酸ガス注入装置を使用してチューブから炭酸ガスを注入し、大腸を拡張させます。
② CT撮影
うつ伏せと仰向けの状態で各1回、計2回撮影します(撮影時間は1体位10秒から20秒くらいです)。
③ 終了
チューブを抜いて、検査終了です。
※ガス注入により少しお腹の張り感がでますが、短時間で改善します。
※炭酸ガスの吸収速度は空気の130~140倍速いため、検査30分後には大部分が消失します。

検査を受けられる方へ

リスク・合併症について

  1. 肛門にチューブを挿入する時に、稀に迷走神経反射(気分不快、冷や汗、低血圧など)を起こす場合があります。
  2. 腸内に炭酸ガスを注入するため、検査中や検査後に腹部膨満感や腹痛などの症状が見られることがありますが、多くの場合自然に改善します。
  3. 腸管が脆弱な場合(高度な狭窄や大腸憩室が存在する場合など)には、稀にチューブの接触や炭酸ガスの注入、腸管洗浄剤飲用による腹圧上昇により消化管の粘膜損傷や穿孔(腸管に穴があくこと)の可能性があります。検診での腸管穿孔の頻度は0.003%と報告されています。 [大腸がん検診マニュアル -2021年度改定版-より]
  4. 検査に伴う偶発症・合併症で医療行為を必要とする場合は保険診療となります。

医療被ばくについて

CTを使用する検査のため放射線被ばくがあります。大腸CT検査に必要な線量は、1体位約4m㏜であり、健康を害する線量ではありません。他のドックで放射線を使用する検査をすべて受診していたとしても、健康被害が生じる線量(100m㏜)には到達しないため問題はありません。妊娠中の方、あるいは妊娠の可能性のある方は胎児への影響を考慮して大腸CT検査を受けることはできません。

使用薬剤について

  • 腸管洗浄剤を飲用した場合、稀に吐き気や頭痛などの症状が出現することがあります。
  • 造影剤としてバリウム製剤を使用するため、本製剤にアレルギーのある方は検査できません。
  • 当院ではバリウム製剤として、コロンフォート内用懸濁液25%を使用しますが、検査の精度を上げるため、服用方法を通常と一部変更して行います。この方法は他施設でも既に行われており、薬剤の総量は通常量と変わりません。また、副作用が増加したという報告もありません。
  • 授乳中の方は、薬剤の影響が母乳に出る可能性があるため、検査前日・当日の断乳ができる方のみ検査可能です。