患者さんを中心とした医療の質の向上をめざします

日帰り手術センター

はじめに

日帰り手術(Day Surgery = DS)センターは2002年9月に開設し、年間約1,800件の手術を行っています。
日帰り手術とは、手術を受けた当日、または、一泊し翌朝(術後24時間以内)に退院できる手術です。長期間の入院を避け、短期間に社会復帰したい方におすすめです。
日帰り手術は適応疾患適応基準がありますが、日帰り手術を希望する方や質問のある方は、当該科の外来担当医か日帰り手術センターの看護師にご相談ください。

日帰り手術センター長  坂井 顕一郎

日帰り手術のメリット

日帰り手術とは?

手術当日に来院して、術後24時間以内に退院できる手術のことです。

日帰り手術のメリット

1.日常生活の延長上で手術ができます。

手術日が決められているので、入院待ちがなく、日常生活の計画が立てやすくなります。
お仕事が忙しい方や小さなお子さんを抱えたお母様等、長時間家を空けられない方に適しています。

2.体への負担が軽くすみます。

近年、麻酔や手術を安全なものにする研究が進み、成果をあげています。
手術後の生活復帰も早まり、手術後2〜3日で職場や学校に復帰できます。

3.気持ちの負担が軽くすみます。

仕事や家事の段取りを整えたり、子供の世話を誰かに頼んだり等の煩わしさがありません。
お年寄りやお子さんでは、家族と離れる期間が短いので、精神的な負担が少なくてすみます。

日帰り手術の流れ

手術前

1. 外来診察
医師の診察、必要な検査を行います。
2. 外来再受診
医師による1.で行った検査結果の評価、手術の決定、手術についての説明を行います。
3. 麻酔科医師の診察
4. ケアコーディネーターとの
面談
手術前のオリエンテーションを行います。

手術当日

1. 日帰り手術センターへ
お越し下さい
医師による診察手術前の準備を行います。
2. 手術室へ
麻酔・手術を行います。
3. 日帰り手術センターへ帰室
夕方までベッドで休養していただきます。食事・歩行・排尿が可能であるか、
痛みや状態が安定しているかを確認します。
4. 医師による退院診断
当日または、翌朝退院となります。

退院翌日

ケアコーディネーターによる
電話訪問
手術後の体調や、痛み・出血等具体的に話を聞き、アドバイスします。

数日後

職場・学校復帰
早い人では手術の翌々日から復帰できます。

日帰り手術適応疾患
(現在行っている手術・検査)

外科

  • 成人そけいヘルニア
  • 乳腺腫瘍
  • 内痔核

整形外科

  • 手・指・腕骨折
  • 骨折後抜釘
  • 手根管症候群
  • 肘部管症候群
  • ばね指

眼科

  • 白内障
  • 翼状片
  • 逆さ睫毛

耳鼻科

  • 慢性副鼻腔炎
  • 鼻中隔弯曲症
  • 鼻茸
  • 声帯ポリープ

泌尿器科

  • 腎結石
  • 尿管結石
  • 前立腺生検

婦人科

  • 子宮頚部異形成
  • 子宮頚部筋腫
  • 子宮内膜・子宮頚管ポリープ

皮膚科

  • 皮膚・皮下腫瘍

血管外科

  • 下肢静脈瘤
  • シャント造設
  • シャントの治療

実績

診療科 疾患(手術・検査・治療) 2017年度 2018年度
整形外科 骨折 51 46
31 37
抜釘 16 32
手根管症候群 35 27
脊髄造影 103 78
神経根ブロック 176 241
椎間板造影 13 11
自己血採血 75 50
その他 4 18
外科 ソケイヘルニア 60 53
リンパ節・腫瘤 7 6
内痔核 6 6
IVHポート 11 7
その他 0 0
耳鼻科 60 49
6 1
リンパ節 1 5
声帯ポリープ 20 9
唾石 1 2
その他 11 4
眼科 白内障 492 458
眼球(白内障のぞく) 9 10
眼瞼 12 6
その他 1 0
婦人科 子宮内視鏡下手術 9 9
円錐切除 12 9
子宮内膜掻爬 5 5
コンジローマ 1 2
自己血採血 13 11
その他 2 1
泌尿器科 腎・尿管結石 77 83
経直腸前立腺生検 118 92
経会陰前立腺生検 81 70
成人陰嚢水腫 2 0
その他 1 0
皮膚科 皮膚腫瘍 128 162
その他 0 0
血管外科 下肢静脈瘤抜去術 9 7
内シャント造設 17 29
シャント治療 89 104
下肢静脈瘤切除術 3 6
下肢静脈瘤レーザー焼灼術 16 17
その他 3 1
合計 1787 1764

日帰り手術の適応基準

手術前

  • 基本、6歳以上で、日帰り手術の適応疾患であること
  • 患者様が、日帰り手術を理解し、また希望していること
  • 医師、ケアコーディネーターの勧めで患者様が納得、協力的であること
  • 日常生活上に、大きな問題がなく、介助や介護が最小限であること
  • 来院・帰宅に付き添える家族や知人がいること
  • 手術の合併症が少ないことが予測されること
  • 通院の際の交通手段に支障がないこと(基本、90分以内の距離)